とくに考えがまとまっているわけではありませんがメモ的に。

出演者逮捕による作品中止問題。
悩ましいよな。

製品自体に瑕疵がなければ、社長や現場社員が逮捕されても、
自動車や食品は回収されない。
でも映像作品・音楽作品・テレビ番組は、
一出演者が逮捕されても公開中止・回収される。

アート作品なんかの制作者が逮捕されることもあるけど、
「モノを作る技術と、本人の人格は別」として、
これは作品が回収されないこともある。

この点について、海外だと、そのまま作品公開され続けるのは、
役者や制作者の権利が守られているからで、
日本は、役者の「イメージ」を売っているからだ、と考えることもできる。

「技術と人格は別だから無罪」理論なら、
本人の「演技技術」や「タレント性」を売っているだけなので、
役者もセーフになるか、というと、そうならないのは、
日本の役者は、「演技技術」や「タレント性」でなく
「イメージ」商売と思われているから、なのだろう。

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あと被害者の有無というのも大きな要素で、
「被害者が、加害者の顔などを作品でみることで、感情を害する」
という論理が使われるが、じゃあ覚醒剤のような、
直接的な被害者がいない犯罪はどうなの?というと
そこまでは区別されていない。

※むしろ、覚醒剤などのような薬物については、
 テレビ報道で、白い粉や注射器を映されるのが、依存者的には一番キツイらしい。
 なぜなら「ヤリたくなるから」。そりゃそうだ。

どうしても出てくるのが許せない、なにか懲罰を与えないと、というなら、
「120分の作品中、半分以下ならセーフ」みたいにするしかないんじゃないか。
でも、120分でずっぱりの作品なら封印、とされるのも、やっぱりヤダし。

しっかし、いま「いだてん」制作してて、
過去に「あまちゃん」を手掛けてたチームは、落胆大きいだろうなあ。
過去作品は封印の危機、今作品も大混乱。

私個人は、殺人のような重犯罪であっても、冒頭テロップとかに
「この作品は○年○月に制作されました」とだけ入れれば
過去作品はすべて不問でいいとは思う。

※ただもう思考実験なんだけど、たとえば、その制作時期に
 裏で犯罪とかを犯してて、後日発覚したようなケース。
 「ああ、この映画とってるときに、××は人を殺してたのか」とか
 考えるのは気分悪そうだ。あえて見たいというゲテモノ好きもいるだろうが。

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それと、ビデオレンタル、さらにはネットの普及により、
過去作がいつでも気軽に視聴できる環境に変化したことも、
判断に影響を与えている。
たとえば、ビデオやネット普及前であれば、
過去作品が回収されたり上映停止になる、ということ自体起こらない。

パッケージ化されストリーミング配信され、いつでも視聴できるようになったから、
何十年も前に公開された映画、数年前に放送された番組など、
昔なら再視聴できなかったものでも「停止」ということになる。

でも、たとえば「40~50歳のおっさんになってからの犯罪で、
20代のころに出ていた映画が回収されたり配信停止になる」とか、
あまりに不条理ではなかろうか。
どうしてもというなら「○年以上前に、公開・配信された作品は除外」など、
形式的でもいいから、なんか歯止めとなるルールが1つ、いるんじゃないかな、と思う。